20世紀・シネマ・パラダイス

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Corinne Luchaire

コリンヌ・リュシェール

Corinne Luchaire

1921-1950 (フランス)


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   代表作

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格子なき牢獄
Prison Sans Barreaux
(1938年/フランス)
 

    『格子なき牢獄』で鮮烈な印象を残した戦前のアイドル

  ・1921年、パリ生れ。14歳の時に、歴史家・作家だった祖父が書いた舞台劇で女優デビュー。その後、『みどりの園』(1935年)、『真夜中の歌手』(1937年)にエキストラで出演し、『格子なき牢獄』(1938年)で本格的な銀幕デビューを果たした。
 一躍脚光を浴び、『美しき争ひ』(1938年)、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(1939年)等に出演。
 イタリア映画『Abbandono(1940年)に出演後、結核を患い、銀幕から姿を消した。
 映画女優として活動した期間は僅か2年。出演作は10本にも満たない。
Conflit
Le_dernier_tournant
『美しき争ひ』 アニー・デュコー(左)と
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』

 ・『格子なき牢獄』は、日本では1939年に公開され大ヒット。不良少女を演じたコリンヌは、当時の青年たちの間で大変な人気を博した。
 週刊文春が1988年に実施した大アンケート「わが青春のアイドル ベスト150」の洋画女優部門で第3位に選出されている。
 自身も彼女の大ファンであった作家の野坂昭如さん(1930年生れ)が一文を寄せている。「…10歳くらい上の皆様が、彼女に熱を上げられた。即ち、戦死者をもっとも多く出した世代の、銀幕の恋人なのだ。
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 ・親独派で裕福な家庭に育った彼女は、フランス占領下でナチス・ドイツ軍将校の愛人だったため、パリ解放後に市民から糾弾を受けた。頭を坊主にされ、対独協力の罪で投獄されたという。
 1948年に釈放されたが、1950年、結核により28年の短く、波乱万丈の生涯を終えた。
 当時の日本で、これほどの高い人気を得ていたことを、恐らく本人も知らなかったであろう。


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