20世紀・シネマ・パラダ イス

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Battleship Potemkin

     戦艦ポチョムキン
     Battleship Potemkin (英題)
     監督:セルゲイ・M・エイ ゼンシュテイン
     (1925年/ソビエト)
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 ◆ エイゼンシュテイン監督の不朽の名作

  第1章 人々とうじ虫
 
1905年、反政府のデモやストライキに揺れるロシア帝国。
 ロシア艦隊の戦艦ポチョムキンにおいても、日頃から不当な扱いを 受けている水兵たちに不満が積っていた。「全ロシアの労働者が立ち上がった…。俺たち水兵も革命の前線に立つべきだ
  水兵のワクリンチュクが仲間に訴えていた。
Potemkin-2

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 6月14日の朝。水兵たちのスープ用の食肉にうじ虫が湧いてい た。
 艦医や下士官は、「塩水で洗い流せば大丈夫だ」と問題にしない。
 水兵たちは腐った肉で作られたスープを拒否した。


  


 ◆ 鑑 賞メモ

 ・ロシア第一革命20周年を記念して製作されたプロパガンダ映画。
 戦艦ポチョムキンの反乱は実際にあったことだが、オデッサの階段での虐殺など、事実と異なる内容も多い。

 ・セルゲイ・ M・エイゼンシュテイン監督が、『ストライキ』(1924年)の次に撮った2本目の長編映画。
 モンタージュ理論を応用した映像は、世界中の映像作家に多大な影響を与え、映画史に不滅の名を残すこととなった。
 (右の写真)エイゼンシュテイン監督
Eisenstein
 
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 ・オデッサの階段のシーンは、映画史上最も有名な6分間と 言われていた。
 ブライアン・デ・パルマ監督が、『アンタッチャブル』(1987年)の中で、乳母車が階段を落ちるシー ンを入れてオマージュを捧げている。乳母車の赤ん坊は無抵抗な弱者の象徴である。

 ・終盤の手に汗握る展開、感動的なクライマックス。映画ファンなら1度は観ておきたい古典 的名作。


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