20世紀・シネマ・パラダ
イス
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ロイドの要心無用
Safety Last!
監督:サム・テイラー、フレッド・ニューメイヤー
(1923年/アメリカ)
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◆ ハロル
ド・ロイドの代表作
ロイド青年は、結婚の約束をした恋人を故
郷に残し、就職のため都会へと旅立った。 |
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都会では、友人のビ
ルと共同生活。2人の給料では家賃の支払いも滞ってしまうほどの苦しい暮らしぶり。
この日も、大屋が家賃の督促に来たため、2人はコートの中に身を隠した。 |
給料日。ロイドはランチ代を削って、故郷の恋人にプレゼントを
贈った。
恋人を安心させるため、自分は出世頭で、もう暫らく辛抱すれば結婚して2人で生活していけるようになるとの手紙も添えた。 |
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ロイドの仕事はデパートの接客係り。出世どころか、いつクビになるか分からない下働き。毎
日目が回るほどの忙しさだ。 |
仕事が終わった後、ロイドはビルと落ち合った。警官になった故郷
の昔馴染みを見つけたロイドは、からかうつもりで、ビルに警官を突き飛ばさせた。ところがとんだ人違いだった。怒った警官はビルを追いかけた。しかし、ビ
ルは壁によじ登り、まんまと逃げ果せた。ビルは壁登りの名人だったのだ。
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故郷の恋人が突然職場に訪ねて来た。
困ったロイドは、いかにも自分がお偉方であるように振る舞った。
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デパートの支配人が、客を何百人も集めた人間には1,000ドル出すという話しを耳に入れ
たロイドは、“謎の男”が12階立ての建物の壁をよじ登るという案を支配人に提案し、採用された。
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友人のビルが、500ドルの報酬で壁登りを引き受けた。
“謎の男”の話は新聞でも報道され、当日は黒山の人だかり。ところが、壁登りのスタート地点で、先日の警官がビルを待ち構えていた。
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仕方ない。ロイドが壁を登ることになった。2階まで登っている間
に、ビルは警官をまいて、そこでロイドと入れ替わるという計画だ。
無事に2階まで登ったが、ビルと警官の追い掛っこは続いている。
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今更後に引けないロイド。何せ、愛する恋人との結婚がかかっているのだ。警官を振り切ろう
と逃げるビル。更に上の階へと登り始めるロイド…。
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『ロイドの要心無用』 予告編動画
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◆ 主な出演者など
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ハロ
ルド・ロイド
Harold Lloyd
ミルドレッド・デイビス
Mildred Davis
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・ラスト20分弱にも渡る壁登りのシーンは圧巻。大時計の針にぶら下がる場面は有名で、
ジャッキー・チェンの『プロジェクトA』(1983
年)や、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)など、多くの映画がこのシーンを模倣しリスペクトして
いる。大時計のシーン以外にも、あの手この手と仕掛けがあり、ハラハラドキドキの連続。
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・恋人役のミルドレッド・ディヴィスは、1919年からロイドの相手役となり、本作の撮影
後にロイドと結婚。2人の最後の共演作でもある。 |
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