20世紀・シネマ・パラダ
イス
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我輩はカモである
Duck Soup
監督:レオ・マッケリー
(1933年/アメリカ)
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◆ ナンセンス・コメディで一世を風靡したマルクス兄弟の代表作
財政難にあえぐフリードニア国は資産家のティスディル夫人に資金援助を求め、夫人はファイアフライを
首相にすることを条件に融資をした。ファイアフライ首相就任の祝賀パーティー。隣国シルベニアの大使トレンチーノは、踊子のヴェラ・マーケルをスパイとして送り込んでいた。 |
フリードニア国の乗っ取りを企んでいるトレンチーノは、2人のスパイ、チコリーニとピンキーを送り込んでいた。2人の調査は満足できるものではなかったが、トレンチーノは2人にもう一度チャンスを与えることにした。 |
その頃、フリードニア国の閣僚会議はファイアフライ首相の独壇場 …。 |
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首相官邸前でピーナッツを売っていたチコリーニとピンキーは、露天商の親父とひと悶着…。
ファイアフライは2人を部屋に呼び、チコリーニを国防大臣に、ピンキーを運転手に任命した。 |
秘書官から、トレンチーノが自分のことを馬鹿にしていると知らされたファイアフライが、トレンチーノの横っ面を引っ叩き、怒ったトレンチーノはフリードニア国に宣戦布告した。 |
戦争を回避するため、ティスディル夫人が2人の仲を取り持とうとしたが物別れに終わった…。 |
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ヴェラからの通報で、トレンチーノはティスディル夫人がフリードニア国の作戦計画書を預かっている事を知った…。チコリーニとピンキーがファイアフライに扮装して作戦計画書を入手しようとしたが…。 |
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チコリーニは国家反逆罪で逮捕された。彼の裁判中にシルベニア国の軍が動き出したとの一報が入っ
た…。 |
和平交渉のため、ティスディル夫人がトレンチーノを連れて来たが、ファイアフライはまたしても彼の横っ面を引っ叩き、両国はついに戦争へ突入した…。
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『我輩はカモである』 予告編
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◆ 主な出演者など
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マルクス兄弟(左から)
ハーポ:ピンキー役
チコ:チコリーニ役
ゼッポ:秘書官役
グルーチョ:ファイアフライ役
マーガレット・デュモント:ティスディル夫人役
ルイス・カルハーン:トレンチーノ役
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・マルクス兄弟の代表作であるが、公開当時は興行的に振るわず、彼等が契約していたパラマウント社での最後の作品となった。
五男のゼッポは本作を最後に俳優業から引退し、以後、タレント・エージェントとなった。 |
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・監督はレオ・マッケリー。
キャリアの初期は、本作をはじめ、数多くのコメディ映画を監督した。
(左の写真)左から、マッケリー監督、チコ、ハーポ |
・マルクス兄弟の大ファンであるウッディ・アレンは、『ハンナとその姉妹』(1986年)において、自身が演じるノイローゼの男が、『我輩はカモである』
を鑑賞して救われるというオチで、マルクス兄弟をレスペクトしている。 |
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・AFI(アメリカ映画協会)が2000年に選定した「笑えるアメリカ映画ベスト100」
で第5位に選出された。
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