20世紀・シネマ・パラダ イス

filmbar
A Nous La Liberte

     自由を我等に
     A Nous La Liberte
     監督:ルネ・クレール
     (1931年/フランス)
filmbar

 
 第1回 ヴェ ネチア国際映画祭で大賞を受賞

 刑務所で相部屋のルイエミールは気の合う同士。2人は着々と準備を進めてきた脱獄を決行したが、途中で看守に見つかってしまっ た。エミールは脱獄を諦め、ルイだけでも逃げられるように計らってやった。
Liberte-2 Liberte-3

 娑婆に出たルイは、初めのうちこそ窃盗などを犯していたが、資金が貯まると蓄音機の露天商 を始 めた。これが当たり、やがて自分の店を持ち、ついには大きな工場を持つ蓄音機製造会社の社長にまで成り上がった。
Liberte-5
Liberte-6

 一方のエミールは、漸く出所したのも束の間、再び拘置所に放り込まれた。世をはかなんで首 を吊ろうとしたところ、運よく外へ 脱出出来た。そして、町で一目惚れしたジャンヌの尻を追いかけているうちに、彼女と同じ工場で 働くことになっ た。
Liberte-7
A_Nous_La_Liberte-8


  


  主な出演者など

Liberte-26
  ルイ役
  レ イモンド・コルディ Raymond Cordy 
  エミール役
  アンリ・マルシャン  Henri Marchand 

 ・トーキー初期のフランスの巨匠ル ネ・クレールの傑作コメディ。
 第1回ヴェネチア国際映画祭で最高作品賞 (現在の金獅子賞) を受賞。また、外国語映画としては初めてアカデミー賞にノミネート(室内装置賞)された。

 ・本作公開の5年後、チャッ プリンが機械文明を痛烈に皮肉った『モダン・タイムス』を発表。
  『自由を我等に』の製作会社トービスが、盗作だとしてチャップリンを告訴したが、ルネ・クレール監督が、「私の映画が偉大なチャップリン 氏に影響を与えたのなら光栄なことだ」 と声明を発表して、告訴は取り下げられた。
 工場のベルトコンベアーの流れ作業で、一人がミスをして混乱を招くシーンや、ラストシーンなどが類似していると指摘されている。
 (右の写真) 『自由を我等に』 のラストシーン
A_Nous_La_Liberte-27


HOME