20世紀・シネマ・パラダ
イス
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アラビアのロレンス
Lawrence of Arabia
監督:デビッド・リーン
(1962年/イギリス)
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米国の新聞記者ベントリーが
ファイサル王子に拝謁した。米国では参戦の気運が高まっており、読者を惹き付ける英雄の記事が欲しいベントリーは、カイロへ向うファイサル王子に、「ア
レンビー将軍は油断のならない人物だ 」 と助言し、ロレンスを取材するための紹介状を手に入れた。
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ロレンスはアラブの反乱軍を指揮してゲリラ戦を展開し、オスマン帝国軍を攪乱していた。
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アラブ人は物資を略奪すると自分の部族に帰ってしまい、反乱軍は200人にも満たなくなっ
ていた。ロレンスはアラブに自由をもたらす英雄として称えられたのか? それとも、戦利品をもたらすから称えられたのか?
ロレンス 「彼等はいづれ戻ってくる…」
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ブライトン大佐 「(撃たれた) 傷はどうだ? 」
ロレンス 「痛まない。私を殺せるのは黄金の弾丸だけだ 」
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ベントリー 「アラブは何を望んでいる? 」 ロレンス 「自由
だ。私が与えてみせる 」
ベントリー 「砂漠の何に魅せられている?」 ロレンス 「清潔さだ 」
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顔の立つ物が欲しくて反乱軍に留まっていたアウダも、敵が輸送中だった馬を略奪すると部族
の元へ帰ってしまった。
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ロレンスたちはゲリラ戦を続けた。ファラジが信管を爆発させてしま
い重傷を負った。重傷で運べない者は殺すのが掟となっている。捕虜になれば残酷な仕打ちを受けるからである。ロレンスは自らの手でファラジを殺した。
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反乱軍は僅か20人になっていた。ロレンスはアリの忠告にも耳を貸さず、2000人の守備
隊がいるデアラを攻略すると宣言したが、従う者はいなかった。
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ロレンスとアリは変装してデアラへ視察に行き、ロレンスだけがオスマン帝国軍の兵士に捕ら
われてしまった。
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男色家の司令官の慰み者として捕らわれたのだと察したロレンスは、司令官を蹴り倒した。
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ロレンスはムチで打たれ、用無しとして外へ放り出された。
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アリに助けられ、反乱軍の隠れ家で療養していたロレンスは、戦線から退くことを決意した。
「白人で、普通の人間だと思い知らされた…。普通の生活が幸福だ…」
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ロレンスは、英陸軍がエルサレムに設置した司令部へ行き、戦後のオスマン帝国を英国と仏国
が分割することを取り決めたサイクス・ピコ協定が結ばれたことを知らされた。
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ロレンスは転属を願い出たが、アレンビー将軍は首を縦に振らない。英陸軍は、オスマン帝国
の重要都市ダマスカスへの総攻撃を控えており、アレンビー将軍は英陸軍の側面にアラブの反乱軍を配置することを目論んでいた。
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アラブの反乱軍の指揮官としてロレンスは余人をもって代え難い人物だ。アレンビー将軍から
慰留されたロレンスは、反乱軍が先にダマスカスを攻略すれば、その地をアラブに与えることを約束させた。
アレンビー 「金なら用意してある 」
ロレンス 「(アラビ人は) 金のためだけでは集まらない。私のためだ 」
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ダマスカスを攻撃するために2000人のアラブ人が集結した。だが、アリのようにアラブ民
族
の自由のためという大義を持った者は一握りで、大多数は英陸軍から支給される金が目当ての者たちだった。そして、指揮官のロレンスは、首に懸賞金が賭けら
れているならず者たちを護衛として雇っていた。
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ダマスカスへ向かう途中、オスマン帝国軍によって皆殺しにされた集落を通過し、更に進軍す
ると、敗走中のオスマン帝国軍の部隊に追いついた。
アリ 「目標はダマスカスだ。奴らに構うな 。迂回しよう 」
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アラブ反乱軍の1人がオスマン帝国軍に向かって行った。先刻の集落の出身者だと言う。彼が
敵に撃たれると、ロレンスは号令を発した。「皆殺しにせよ。捕虜はいらぬ 」
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アラブ反乱軍は、両手を上げて降伏を請う敵兵をも容赦なく殺していった…。
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ロレンスの後を追っていたベントリーは大量虐殺の凄惨な戦場を目の当たりにした。
「ひどい…。(ロレンスを見て) 汚れた英雄だ 」
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アレンビー将軍がダマスカスに到着したが、英陸軍より一足先にダマスカスを攻略したアラブ
反乱軍が全市を占拠していた。英陸軍は為す術がない状況だったが…。
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『アラビアのロレンス』 予告編
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