<撮影> キューブリックの異才ぶりが最も発揮されたのが撮影面。カメラ小僧、プロのカメラマンを経て映画監督となっただけに、カメラやレンズに関する知識は豊富で、ベテランのカメラマンや撮影機器の製造業者も舌を巻いたという。
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『バリー・リンドン』 では、18世紀の雰囲気を描くため、高感度のレンズとフィルムを開発し、夜の屋内シーン
はロウソクの光だけで撮影。世界中のカメラマンが 「魔法のカメラ」 に驚嘆し、その映像の美しさは黒澤明監督も絶賛した。『シャイニング』 では、ステディカムを駆使した映像も話題になった。若い頃、
カメラワークではマックス・オフュルスを称賛していたという。
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* マックス・オフュルス … 米映画 『忘れじの面影』 (1948年)、仏映画 『輪舞』 (1950年) 等を撮ったドイツ人の映画監督。 |
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