20世紀・シネマ・パラダ
イス


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黄金
The Treasure of the
Sierra Madre
監督:ジョン・ヒューストン
(1948年/アメリカ)
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◆ ウォル
ター、ジョンのヒューストン親子が揃ってアカデミー賞を受賞
1925年のメキシコ。流れ者のドブズは職にあぶれ、同胞の米国人に声を掛けては金を恵んで貰う有様だった。
建築現場の仕事に就いたドブズは、同じ境遇のカーティンと出会い、親しくなった。2人は給料
を猫ばばされたが、犯人の手配師を見つけ、殴り倒して給料を取り戻した。 |
このままの生活では埒が明かない。2人は宿屋で出会った山師の老人ハワードを訪ね、金鉱掘りの案内を頼んだ。道具や武器の調達資金が足りなかったが、ドブズがなけなしの金
をはたいて買っていた宝くじが当たっていた。
3人は一獲千金を夢見てシエラ・マドレ山脈へと向かった。途中、汽車が山賊に襲われたが、何とか撃退した。
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3人は道なき道を進んで行き、遂にハワードが金鉱を発見した。採掘した砂金はその日の内に
3等分し、各々が秘密の場所に保管した。ある日、ドブズが落盤事故で生き埋めとなった。彼が死ねば分け前が増える。カーティンは一瞬ためらったが、思い直
してドブズを救出した。
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砂金の採掘は順調に進んだが、ドブズは自分が出し抜かれるとの妄想を抱き始め、小競り合い
が起きた。
夜、3人の前に1人の男が現れた。カーティンが町へ買い出しに行った際に出会ったコーディと
名乗る男だ。
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ドブズたちはシラを切ったが、コーディは、3人が金を採掘していることを見抜いており、仲
間
に入れてくれと申し出た。3人がコーディを始末することに決めた時、山賊が襲って来て銃撃戦となった。山賊は退散したが、
銃撃戦の最中にコーディが落命した。
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砂金をほぼ採り尽くした3人は下山することとなった。ある晩、野営地にインディオが訪ねて
来た。川
に落ちて気絶した少年の助けを求められ、ハワードが手当てをして救ってやった。
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ハワードが、お礼をしたいと言うインディオに引き留められて、一旦別れることとなった。欲
に
目が眩んだドブズはハワードの砂金を持ち逃げしようと言いだし、反対するカーティンと対立した。ドブズはカーティンを撃ち、遂に砂金を独り占めにした
が…。
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『黄金』 予告編
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◆ 主な出演者など
・ジョン・ヒューストン監督の
4作目
(戦時ドキュメンタリー映画を除く)。元々、脚本家であったヒューストン監督は、本作でもB・トレブン原作の小説を自ら脚色。また、後に俳
優
としてもアカデミー賞にノミネートされたが、本作でも演技を披露し、多才ぶりを発揮している。
(右の写真)
『黄金』 撮影時。左から、ハンフリー・ボガート、ジョン・ヒューストン、
ウォルター・ヒューストン
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・アカデミー賞では、作品賞など4部門でノミネートされ、監督賞、助演男優賞、脚色賞の3
部
門で受賞。ウォルター・ヒューストン、ジョン・ヒューストンの親子での受賞は、アカデミー賞史上最初の快挙であった。
(左の写真) ジョン・ヒューストン(左) と ウォルター・ヒューストン
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