20世紀・シネマ・パラダ
イス
◆ 微笑と、
おそらくは一粒の涙とともに
赤ん坊を抱いた女性が慈善病院から出てきた。その子の父親でもある恋人の画家に捨てられた
彼女は、思い余って、赤ん坊をお金持ちの車の中に置き去りにしてしまった…。 |
2人組の泥棒がお金持ちの車を乗り逃げした。赤ん坊に気付いた泥棒たちは、その子を街のゴ
ミ置き場
に捨ててトンズラした…。 |
浮浪者のチャーリーが、朝の散歩の途中で赤ん坊を拾った。「この子をよろしくお願いします」
との母親の手紙が添えられてあった。不憫に思ったチャーリー。赤ん坊を自分で育てることに…。 |
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『キッド』 の予告編 |
◆ 主な出演者など
・チャップリン初の長編、と言っても約60分。60分ではもの足りないと感じるのは、天才
子役ジャッキー・クーガンによるところが大きい。
『キッド』の大ヒットにより、ジャッキーは子役としては最初のスーパー・スターとなった。
(右の写真)撮影時。チャップリンのヴァイオリンを聴いているジャッキー・クーガン
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・映画完成間近、チャップリンと離婚訴訟中だった当時の妻ミルドレッド・ハリスらがフィルムを差し押さえようとしたが、その企みに気付いた
チャップリンは、秘書の高野虎市らと共にフィルムを持ってハリウッドから脱出。難を
逃れたという騒動があった。
(左の写真)撮影現場に訪ねて来たダグラ
ス・フェアバンクス (手前) と
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・夢の中のシーンに登場してくる「誘惑の天使」を演じたリタ・グレイ(当時12才)は、そ
の後チャップリンの2番目の妻となった。
(右の写真)『キッド』 でのリタ・グレイ
・喜劇と悲劇の見事な融合。チャップリンが偉大なコメディアンから偉大な芸術家へと飛躍を遂げた永遠の名作。
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