20世紀・シネマ・パラダイス
イングマール・ベルイマン監督作品の常連だったスターたち
< 女優篇 >
ハリエット・アンデルセン
Harriet Andersson
1932- (スウェーデン)
・1949年に銀幕デビュー。まだ小さな役しか与えられず、アルバイトでエレベーター・ガールをしている時にベルイマン監督にスカウトされ、『不良少女モニカ』
(1953年)
のヒロインに抜擢された。ベルイマン監督は結婚
(3度目)
していたが、2人は恋愛関係になり、同監督の『道化師の夜』
(1953年)
、『愛のレッスン』、『女たちの夢』
(1954年)
、『夏の夜は三たび微笑む』
(1955年)
に連続で起用された。
・ベルイマン監督とは『夏の夜は三たび微笑む』の撮影中に破局したが、その後も同監督の『鏡の中にある如く』
(1961年)
、『この女たちのすべてを語らないために』
(1964年)
、『叫びとささやき』
(1972年)
、『ファニーとアレクサンデル』
(1982年)
、『
The Blessed One
』
(1986年/TV)
に出演 した(合計10作品)。
『不良少女モニカ』(1953年)
『鏡の中にある如く』(1961年)
グンナール・ビョルンストランドと
『この女たちのすべてを語らないために』
(1964年)
『ファニーとアレクサンデル』(1982年)
ビビ・アンデショーン
Bibi Andersson
1935- (スウェーデン)
・16歳の時に、アニタ・ビョルクの主演の『令嬢ジュリー』
(1951年)
にエキストラとして出演し、銀幕デビュー。映画監督として大成する前のベルイマンが撮った石鹸のCMにも出演した。
1954年、王立演劇アカデミーに入学して演技を学び直した後、ベルイマン監督の 『第七の封印』、『野いちご』
(1957年)
でヒロインに抜擢され、人気女優となった。TVドラマも含めると合計で13本のベルイマン監督作品に出演した。
『第七の封印』(1957年)
マックス・フォン・シドーと
『野いちご』(1957年)
ヴィクトル・シェストレムと
『仮面/ペルソナ』(1966年)
『愛のさすらい』(1971年)
エリオット・グールドと
・アメリカにも進出し、『クレムリン・レター 密書』
(1970年/監督:
ジョン・ヒューストン
)
、『民衆の敵』
(1978年/主演:
スティーブ・マックイーン
)、
『クィンテット』
(1979年/主演:
ポール・ニューマン
)
等に出演した。
イングリッド・チューリン
Ingrid Thulin
1926-2004(スウェーデン)
・小さい頃からバレエを習い、1948年、王立演劇アカデミーに入学し、在学中に銀幕デビュー。ベルイマン監督の『野いちご』
(1957年)
、『女はそれを待っている』、『魔術師』
(1958年)
で人気女優となり、『冬の光』
(1962年)
、『沈黙』
(1963年)
等での演技は高く評価された。合計で9本のベルイマン監督作品に出演した。
『野いちご』(1957年)
ヴィクトル・シェストレムと
『冬の光』
(1962年)
グンナール・ビョルンストランドと
『沈黙』(1963年)
『叫びとささやき』(1973年)
リヴ・ウルマン(右)と
・イタリアの巨匠
ルキノ・ヴィスコンティ
監督の『地獄に堕ちた勇者ども』
(1969年)
でも迫真の演技を披露し、ハリウッド映画やブロードウェイでも活躍。女優業だけでなく、映画監督、舞台演出なども手掛けた。
リヴ・ウルマン
Liv Ullmann
1938− (ノルウェー)
・父親の仕事の関係で、東京で生まれ、2歳頃まで同地で育てられた。1950年代半ばから舞台女優として活動し始め、1957年に銀幕デビュー。ベルイマン監督の『仮面/ペルソナ』
(1966年)
で一躍脚光を浴びた。
ベルイマン監督とはビビ・アンデショーンの紹介で出会い、共に既婚者だったが恋愛関係になり、娘も授かった。2人の同棲生活は1970年に終わりを告げたが、ベルイマン監督が亡くなるまで良好な関係を保ち続け、合計11本
(カメオ出演も含む)
のベルイマン監督作品に出演した。
『仮面/ペルソナ』(1966年)
ビビ・アンデショーン(左)と
『ある結婚の風景』(1973年)
エルランド・ヨセフソンと
『鏡の中の女』(1976年)
エルランド・ヨセフソンと
『秋のソナタ』(1978年)
イングリッド・バーグマン
(右)と
・マックス・フォン・シドーと共演した『移民者たち』
(1971年/監督:ヤン・トロエル)
、『鏡の中の女』
(1976年/監督:イングマール・ベルイマン)
で2度、米アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。
・2021年、アカデミー賞の名誉賞を受賞した。
< 男優篇 >
< イングマール・ベルイマン監督のページ >
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