20世紀・シネマ・パラダ イス
アレック・ギネス
Alec Guinness
1914-2005(イギリス)
◆
代表作
オリヴァ・ツイスト
Oliver Twist
(1948年/イギリス)
マダムと泥棒
The Ladykillers
(1955年/イギリス)
戦場にかける橋
The Bridge on the River Kwai
(1957年/英・米)
アラビアのロレンス
Lawrence of Arabia
(1962年/イギリス)
ドクトル・ジバゴ
Doctor Zhivago
(1965年/米・伊)
スター・ウォーズ
Star Wars
(1977年/アメリカ)
◆
アカデミー賞名誉賞を受賞。‟サー”の称号も得たイギリスの名優
・
1914年
、ロンドンにて母親アグネスの私生児として生れた。
・1934年、20歳の時に舞台俳優としてデビュー。映画『
Evensong
』にもエキストラで出演した。2年後、名門のオールド・ヴィック・シアターと契約し、シェイクスピア劇を中心に数多くの舞台に立ち、演技を磨いていった。
・チャールズ・ディケンズの小説を映画化した『大いなる遺産』
(1946年)
で本格的に銀幕デビュー。元々、アレック・ギネスが製作・出演した1939年の舞台版を観た
デヴィッド・リーン
監督が映画化を望んだとされている。以後、リーン監督作品には欠かせぬ俳優となった。
(右の写真)『大いなる遺産』 主演のジョン・ミルズ(右)と
・2作目もデヴィッド・リーン監督がチャールズ・ディケンズの小説を映画化した『オリヴァ・ツイスト』
(1948年)
。
メイキャップを施してユダヤ人の窃盗団の頭を演じ、早くもカメレオン俳優の片鱗を見せ、『
Kind Hearts and Coronets
』
(1949年)
では1人で9役を演じた。
(左の写真)『オリヴァ・ツイスト』 ジョン・ハワード・デイヴィス(右)と
・コメディ作品『ラベンダー・ヒル・モブ』
(1951年)
でアカデミー賞主演男優賞
(1952年度)
に初ノミネート。まだ駆け出しの
オードリー・ヘップバーン
も端役で出演している。
(右の写真)『ラベンダー・ヒル・モブ』 スタンリー・ホロウェイ(右)と
『マダムと泥棒』(1955年)
ケイティ・ジョンソンと
『白鳥』(1956年)
グレース・ケリー
と
・戦争映画の名作
『戦場にかける橋』
(1957年/監督:デヴィッド・リーン)
でアカデミー賞主演男優賞を受賞。
授賞式には出席できず、『大いなる遺産』で共演した
ジーン・シモンズ
が代理人としてオスカー像を受け取った。
(左の写真)『戦場にかける橋』
早川雪洲
(右)と
・次作の『
The Horse's Mouth
』
(1958年)
でヴェネツィア国際映画祭の主演男優賞を受賞し、イギリスを代表する名優の1人となった。同作では脚本も執筆し、アカデミー賞脚色賞にノミネートもされた。
・1959年、CBE勲章を授けられる。
・『
A Majority of One
』
(1961年)
では日本人を演じた。撮影前に来日し、日本人を理解するように努めていた。
(右の写真)『
A Majority of One
』(カラー作品)
ロザリンド・ラッセル
と
・デヴィッド・リーン監督の
『アラビアのロレンス』
(1962年)
ではアラブの王子、『ドクトル・ジバゴ』
(1965年)
ではロシアの軍人を演じたが、『ライアンの娘』
(1970年)
の神父役は断っている。
『アラビアのロレンス』(1962年)
『ドクトル・ジバゴ』(1965年)
オマー・シェリフ(左)と
『クロムウェル』(1970年)
『アドルフ・ヒトラー 最後の10日間』(1973年)
・大ヒット作『スター・ウォーズ』
(1977年/監督:ジョージ・ルーカス)
でフォースの達人オビ=ワン・ケノービを演じ、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。若いファンからも人気を得たが、当の本人は「
オビ=ワン・ケノービを演じた俳優
」というイメージが固定することを嫌がっていたらしい。
(左の写真)『スター・ウォーズ』
*
『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(1980年)、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』(1983年)にも出演。
・1980年、アカデミー賞名誉賞を受賞。授賞式では、「
演劇学校では様々な感情を表すことを教えられたが、映画俳優となると、一番大事なのは何の感情も表さないことだった
」とスピーチして会場を笑わせた。
アカデミー賞授賞式。プレゼンターはダスティン・ホフマン。
・デヴィッド・リーン監督との6作目『インドへの道』
(1984年)
、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた『
Little Dorrit
』
(1987年)
等に出演。映画に出演するようになってからも英・米の舞台で活動を続け、「
Dylan
」
(1964年)
でトニー賞も受賞した。
(右の写真)『インドへの道』
・1988年、ベルリン国際映画祭の名誉金熊賞を受賞。
(左の写真)ベルリン国際映画祭にて
・1994年、KBE勲章を授けられ、‟サー”の称号を得る。
・
2000年
、
86歳
で他界。
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