20世紀・シネマ・パラダイス
アナベラ
Annabella
1907-1996 (フランス)
◆
代表作
ル・ミリオン
Le Milion
(1931年/フランス)
巴里祭
Quatorze Julliet
(1933年/フランス)
地の果てを行く
La bandera
(1935年/フランス)
北ホテル
Hotel du Nord
(1938年/フランス)
◆
フランス映画界最初のアイドル女優
・1907年、フランス生れ。本名は
Suzanne Georgette Charpentier
。
・
アベル・ガンス
監督の大作『ナポレオン』
(1927年)
で銀幕デビュー。
芸名は、アメリカの作家エドガー・アラン・ポーの詩「
Annabel Lee
」から採ったと言われている。
(右の写真)『ナポレオン』でのアナベラ (右)
・
ルネ・クレール
監督の『ル・ミリオン』
(1931年)
の踊子役で注目を集め、同監督の『巴里祭』
(1933年)
の花売り娘役で一躍人気スターとなった。『巴里祭』の原題は、フランス革命記念日である「7月14日」。アナベラの誕生日も7月14日だった。
(左の写真)『巴里祭』
・当時の日本でも多くの男性ファンのハートを掴み、外国人女優の中でブロマイドの売上が1番に。日本でアイドルになった最初のフランス人女優だった。
『
La bataille
』
(1933年)
『地の果てを行く』(1935年
)
ジャン・ギャバン
と
・日露戦争を題材とした『
La bataille
』
(1933年)
では日本人、外人部隊ものの『地の果てを行く』
(1935年/監督:
ジュリアン・デュヴィヴィエ
)
では砂漠の民ベドウィン族に扮した。
『戦ひの前夜』
(1935年)
でヴェネチア国際映画祭の主演女優賞を受賞した。
(右の写真)『戦ひの前夜』
・イギリス映画『暁の翼』
(1937年)
で
ヘンリー・フォンダ
と共演。同作をアメリカで配給した20世紀FOX社と契約し、ハリウッドへ進出。『スエズ』
(1938年)
で共演した
タイロン・パワー
と恋に落ちた。
『暁の翼』
(1937年) ヘンリー・フォンダと
『スエズ』
(1938年) タイロン・パワーと
・アナベラは、『
Paris-Mediterranee
』
(1932年)
で共演したジャン・ミュラ
(
『女だけの都』
等に出演)
と結婚していたが、離婚してタイロン・パワーと再婚
(1939年)
した。
タイロン・パワーは20世紀FOX社の看板スターだったが、同社のボスの
ダリル・F・ザナック
は、この結婚に反対だったため、アナベラに仕事を与えないように圧力をかけたらしい。彼女は活動拠点をブロードウェイに移した。
(右の写真)タイロン・パワーと
・戦後、1949年にタイロン・パワーと離婚し、フランスへ帰国。欧州で数本の映画に出演し、アメリカのTVドラマに出演したのを最後に、1954年に引退した。
・1963年度のアカデミー賞授賞式で、主演女優賞を受賞した
パトリシア・ニール
の代理人として久々に元気な姿を見せた。
・
1996年
、
89歳
で他界。
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