20世紀・シネマ・パラダイス
カトリーヌ・ドヌーヴ
Catherine Deneuve
1943- (フランス)
◆
代表作
シェルブールの雨傘
Les Parapluies de Cherbourg
(1964年/フランス)
ロシュフォールの恋人たち
Les Demoiselles de Rochefort
(1967年/フランス)
昼顔
Belle de jour
(1967年/仏・伊)
哀しみのトリスターナ
Tristana
(1970年/仏・伊・西班牙)
終着駅
Le Dernier metro
(1980年/フランス)
インドシナ
Indochine
(1992年/フランス)
◆
戦後のフランスを代表する人気女優
・
1943年
、パリにて、舞台俳優だった両親の4姉妹の3女として生れた。但し、長女は異父姉妹。
・映画初出演は14歳の時。3歳年下の妹シルヴィと一緒に『
Les Collegiennes
』
(1957年)
に出演した。この時は、本名のカトリーヌ・ドルレアックで出演したが、以後、母親の旧姓ドヌーブを使用することになった。
1960年にも、いわゆる子役として3作品に出演した。
(右の写真)14歳のカトリーヌ・ドヌーヴ
・18歳の時に、全4話のオムニバス映画『パリジェンヌ』
(1962年)
第4話のヒロインに抜擢され、本格的なデビューを果たした。
(左の写真)18歳のカトリーヌ・ドヌーヴ
・1963年、アニー・ジラルドとの共演作『悪徳の栄え』の監督ロジェ・ヴァディムとの間の子で、後に俳優となるクリスチャンを出産。19歳で未婚の母となった。
ロジェ・ヴァディムは『獲物の分け前』
(1966年)
でヒロインを務めたジェーン・フォンダと結婚した。
(右の写真)『悪徳の栄え』 撮影時
ロジェ・ヴァディム監督と
・台詞の全てが音楽という画期的なミュージカル『シェルブールの雨傘』
(1964年/監督:ジャック・ドゥミ)
が、カンヌ国際映画祭のパルム・ドール大賞を受賞し、世界中で大ヒット。
歌声は吹替えながらも、ヒロインを演じたドヌーヴは世界的な人気スターとなった。
(左の写真) 『シェルブールの雨傘』
ニーノ・カステルヌオーヴォと
・1965年、数多くの著名人を撮影した人気カメラマンのデヴィッド・ベイリー
(英)
と結婚したが、1972年に離婚した。
(右の写真) デヴィッド・ベイリーと
・サイコ・ホラー『反撥』
(1965年/英/監督:ロマン・ポランスキー)
、ジャック・ドゥミ監督と再び組んだミュージカル『ロシュフォールの恋人たち』
(1967年)
等に出演。『ロシュフォール〜』では、1歳年上の姉フランソワーズ・ドルレアックと共演した。
『反撥』
『ロシュフォールの恋人たち』
ジョージ・チャキリス
と
フランソーズ・ドルレアック
(1942-1967年)
・ドルレアック4姉妹の次女。1960年に銀幕デビューし、
ジャン=ポール・ベルモンド
と共演した 『リオの男』、
フランソワ・トリュフォー
監督の『柔らかい肌』
(1964年)
等に出演。
1967年、交通事故により25歳で他界した。
(左の写真)カトリーヌ(左)とフランソーズ
・
ルイス・ブニュエル
、
フランソワ・トリュフォー
等、名監督たちの作品でヒロインを務め、フランスを代表する人気女優の1人となり、アメリカにも進出した。
『昼顔』(1967年/仏・伊/監督:ルイス・ブニュエル)
『うたかたの恋』
(1968年/英・仏/監督:
テレンス・ヤング
)
オマー・シャリフと
『幸せはパリで』
(1969年/米/監督:スチュアート・ローゼンバーグ)
ジャック・レモン
と
『暗くなるまでこの恋を』
(1969年/監督:フランソワ・トリュフォー)
ジャン=ポール・ベルモンド
と
『哀しみのトリスターナ』
(1970年/監督:ルイス・ブニュエル)
フェルナンド・レイと
『ロバと王女』(1970年/監督:ジャック・ドゥミ)
・『哀しみの終わるとき』
(1971年
等で共演した
マルチェロ・マストロヤンニ
と恋愛関係になり、後に俳優となる長女のキアラを授かったが、1975年頃に破局した。
『哀しみの終わるとき』 (1971年)
マルチェロ・マストロヤンニと
『ひきしお』 (1972年)
マルチェロ・マストロヤンニと
『リスボン特急』 (1972年)
アラン・ドロン
と
『うず潮』 (1975年)
イヴ・モンタン
と
・『終電車』
(1980年/監督:フランソワ・トリュフォー)
、アカデミー賞外国語映画賞受賞作『インドシナ』
(1992年)
で、2度セザール賞の主演女優賞を受賞。『ヴァンドーム広場』
(1998年)
でヴェネツィア国際映画祭の女優賞、『8人の女たち』
(2002年)
で、他の7人と共にベルリン国際映画祭の銀熊賞
(女優賞)
を受賞。
『終電車』 (1980年)
ジェラール・ドパルデューと
『最後の標的』 (1982年)
アラン・ドロンと
『ハンガー』 (1983年)
デヴィッド・ボウイと
『インドシナ』 (1992年)
リン・ダン・ファン(左)と
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』 (2000年)
ビョーク(左)と
『8人の女たち』 (2002年)
3列目左がドヌーヴ
・ベルリン国際映画祭の名誉金熊賞
(1998年)
、カンヌ国際映画祭のパルム・ドール名誉賞
(2005年)
、高松宮殿下記念世界文化賞
(2018年)
等々、数多くの名誉賞を授かっている。
・1964年の本格的なデビュー以来、ほぼ毎年1作品以上の劇場用映画に出演し続けており、2019年には、是枝裕和監督の『真実』で主役を務めた。
(右の写真) ジュリエット・ビノシュ(左)、是枝裕和監督と
ヴェネツィア国際映画祭にて。
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