映画『007』シリーズー 20世紀・シネマ・パラダイス

20世紀・シネマ・パラダイス

　イギリス秘密情報部 (ＭＩ６）の工作員で、「殺しのライセンス」を与えられている、コードネーム ‟００７” ことジェームズ・ボンドの活躍を描いたスパイ・アクション映画シリーズ。

歴代ジェームズ・ボンド


ショーン・コネリー	ジョージ・レーゼンビー	ロジャー・ムーア	ティモシー・ダルトン	ピアース・ブロスナン	ダニエル・クレイグ

　◆　原作者：イアン・フレミング　Ian Fleming　1908-1964　（イギリス）

　・ロイター通信社モスクワ支局長を経て、第２次世界大戦中は英海軍秘密情報部に勤務した。1953年、００７シリーズ第１作目の小説「カジノ・ロワイヤル」を出版。以後、合計12冊の長編、２冊の短編を執筆した。
　同シリーズ以外の著書に「チキ・チキ・バン・バン」 (1964年）等がある。
　　（右の写真）初代ジェームズ・ボンド役のショーン・コネリー（左）とイアン・フレミング
　　『００７ドクター・ノオ』 (1962年）撮影時

　①　『００７は殺しの番号』、『００７ドクター・ノオ』
　　　００７　Dr．No 　(1962年/イギリス・アメリカ）
　　　監督：テレンス・ヤング

ショーン・コネリー	ウルスラ・アンドレス	ジョセフ・ワイズマン


ジャック・ロード（左）とショーン・コネリー	ジョセフ・ワイズマン（左）とショーン・コネリー

　◆　監督： テレンス・ヤング　Terence Young　 1915-1994　（イギリス）

　ケンブリッジ大学卒業後、1939年に脚本家として、1948年に映画監督としてデビューした。００７シリーズの３作品を監督した他、オードリー・ヘップバーン主演の『暗くなるまで待って』 (1967年）、チャールズ・ブロンソン主演の『夜の訪問者』 (1970年）、『レッド・サン』 (1971年）、『バラキ』 (1972年）等を撮った。
　（右の写真）ショーン・コネリー（左）とテレンス・ヤング監督（中央）
　　『００７ドクター・ノオ』 (1962年）撮影時

　◆　初代ボンド・ガール： ウルスラ・アンドレス　Ursula Andress　 1936- 　（スイス）

　1954年に銀幕デビュー。本作が出世作となり、以後、セクシー女優として活躍。エルヴィス・プレスリー主演の『アカプルコの海』 (1963年）、ジャン・ポール・ベルモンド主演の『カトマンズの男』 (1965年）、００７シリーズ番外編の『００７カジノロワイヤル』 (1967年）、チャールズ・ブロンソン主演の『レッド・サン』 (1971年）等に出演。私生活では、ジェームズ・ディーン、ジャン・ポール・ベルモンド等と浮名を流した。

＜ジェームズ・ボンドのテーマ＞

　②　『００７危機一発』、『００７ロシアより愛をこめて』
　　　００７　From Russia with Love 　(1963年/イギリス・アメリカ）
　　　監督：テレンス・ヤング

ショーン・コネリー	ダニエラ・ビアンキ	ロバート・ショウ


ペドロ・アルメンダリス（左）とショーン・コネリー	ダニエラ・ビアンキ（左）とロッテ・レーニャ

　◆　ボンド・ガール： ダニエラ・ビアンキ　Daniela Bianchi　 1942- 　（イタリア）

　・1960年、ミス・ユニバースのイタリア大会で優勝し、同世界大会で準優勝。
　200人以上の候補者の中から選ばれて、本作のヒロインを演じたが、英語の発音が悪く、台詞は全て吹き替えられた。
　ショーン・コネリーの実弟ニール・コネリーが主演したパロディ『ドクター・コネリー　キッド・ブラザー作戦』 (1967年/伊）等に出演。
　結婚（1970年）を機に女優業から引退した。

＜『００７ロシアより愛をこめて』主題曲＞

　③　『００７ゴールドフィンガー』
　　　００７　Goldfinger 　(1964年/イギリス・アメリカ）
　　　監督：ガイ・ハミルトン

ショーン・コネリー	オナー・ブラックマン	ゲルト・フレーベ	シャーリー・イートン


左から、ゲルト・フレーベ、オナー・ブラックマン、ショーン・コネリー	ゲルト・フレーベ（後）とショーン・コネリー

　◆　監督： ガイ・ハミルトン　Guy Hamilton　 1922-2016　（イギリス）

　・キャロル・リード監督の『落ちた偶像』（1948年）、『第三の男』（1949年）、ジョン・ヒューストン監督の『アフリカの女王』 (1951年）等の助監督を経て、1952年に映画監督としてデビュー。００７シリーズの４作品を監督した他、『ナバロンの嵐』 (1978年）、アガサ・クリスティ原作の『クリスタル殺人事件』（1980年）、『地中海殺人事件』 (1982年）等を監督した。
　（右の写真）ショーン・コネリー（左）と。『ゴールドフィンガー』撮影時

　◆　ボンド・ガール： オナー・ブラックマン　Honor Blackman　 1925- 　（イギリス）

　・1947年、22歳の時に銀幕デビュー。イギリスのＴＶドラマ「The Avengers 」 (1961～1969年）で人気スターとなり、本作のヒロインに抜擢された。当時39歳 (ショーン・コネリーよりも５歳年上）、歴代のボンド・ガールで最年長である。
　助演、脇役クラスながらも息長く活躍。映画だけでなく、ＴＶや舞台にも数多く出演している。


オナー・ブラックマン	シャーリー・イートン	オナー・ブラックマン

　・シャーリー・イートン … 全身に金を塗られて窒息死する女性を演じ、注目を集めた。

　
　◆　ハロルド坂田　 Harold Sakata　 1920-1982 　（アメリカ）

　・日系アメリカ人。1948年、ロンドン・オリンピックの重量挙げライトヘビー級で銀メダルを獲得。翌49年、悪役プロレスラーとしてデビュー。1951年に来日した際、ナイトクラブで元大相撲の力道山と喧嘩になり、それが縁で力道山をプロレスにスカウトした。『ゴールドフィンガー』で人気者となり、以後、トレードマークとなった山高帽スタイルで、映画やＴＶ、リングで活躍した。
　（右の写真）左から、ハロルド坂田、ショーン・コネリー、ゲルト・フレーベ

ショーン・コネリーとオナー・ブラックマン

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