20世紀・シネマ・パラダイス
ジャック・フェデー
Jacques Feyder
1885-1948(ベルギー/フランス)
◆
代表作
外人部隊
Le Grand Jeu
(1934年/フランス)
ミモザ館
Pension Mimosas
(1934年/フランス)
女だけの都
La Kermesse Heroique
(1935年/フランス)
鎧なき騎士
Knight Without Armor
(1937年/イギリス)
◆
戦前のフランス映画黄金期の巨匠
・
1885年
、ベルギー生まれ。本名は
Jacques Frederix
。1911年、パリへ出て舞台俳優となり、芸名として
Jacques Feyder
と名乗るようになった。1912年〜1916年にかけて、短編も含め10数本の映画に出演した。
・短編映画『
Monsieur Pinson policier
』
(1916年)
で監督デビュー。
・1917年、女優の
フランソワーズ・ロゼー
と結婚。その後、ベルギー陸軍に召集され、第1次世界大戦に参戦。終戦後、映画界に復帰した。
(右の写真)夫人のフランソワーズ・ロゼーと
・『女郎蜘蛛』
(1921年)
が大ヒットし、国際的な名声を確立。その後、オーストリアの新設の映画会社に芸術監督のポストを与えられ、『面影』
(1924年)
を製作したが、会社の経営が上手くいかず、パリに戻り、1928年にフランスの市民権を取得した。
・1929年、MGM社に招かれて渡米。
グレタ・ガルボ
主演の『接吻』
(1929年)
、『アンナ・クリスティ』
(独仏語版/
1930年)
等を監督した。
『接吻』(1929年)
グレタ・ガルボ、コンラッド・ネイゲル
『接吻』撮影時
グレタ・ガルボと
『アンナ・クリスティ』
(独仏語版/
1930年)
グレタ・ガルボ
『アンナ・クリスティ』撮影時
グレタ・ガルボと
・フランスに戻り、『外人部隊』、『ミモザ館』
(1934年)
、
『女だけの都』
(1935年)
と名作を立て続けに発表。
(左の写真)『外人部隊』ピエール・リシャール=ウィルム、マリー・ベル
・『女だけの都』でベネチア国際映画祭の監督賞を受賞。日本でも、キネマ旬報ベスト・テンにおいて、『外人部隊』(昭和10年度第2位)、『ミモザ館』(昭和11年度第1位)、『女だけの都』(昭和12年度第1位)と高い評価を得た。3作品とも夫人のフランソワーズ・ロゼーが出演し、
マルセル・カルネ
が助監督を務めた。
・イギリスの映画製作者
アレクサンダー・コルダ
に招かれ、
マレーネ・ディートリッヒ
主演の『鎧なき騎士』
(1937年)
を監督。
(右の写真)『鎧なき騎士』
ロバート・ドーナット
、マレーネ・ディートリッヒ
・第2次世界大戦が勃発するとスイスに移住し、亡くなるまで同地で暮らした。
・
1948年
、
62歳
で他界。
・
ジャン・ルノワール
、
ジュリアン・デュヴィヴィエ
、
ルネ・クレール
、
マルセル・カルネ
と共に、フランス映画黄金時代の5大巨匠と称された。年齢は1番上で、サイレント期の巨匠
アベル・ガンス
よりも年上だった。
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