20世紀・シネマ・パラダイス
ブリジット・バルドー
Brigitte Bardot
1934 - (フランス)
愛称:ベベ( BB )
◆
代表作
素直な悪女
Et Dieu... crea la femme
(1956年/仏・伊)
真実
La verite
(1960年/フランス)
私生活
Vie privee
(1962年/仏・伊)
軽蔑
Le Mepris
(1963年/仏・伊)
◆
フランスのセックス・シンボルBB(ベベ)
・
1934年
、 パリの裕福な家庭に生れ、15歳の時にファッション誌「Elle」のモデルとなり、表紙も飾った。映画のオーディションを受け、結果は不合格だったが、助監督のロジェ・ヴァディムと恋に落ちた。ロジェ・ヴァディムとの交際 に反対する父親によりイギリスに留学させられるところだったが、18歳になるまでは結婚しないという約束で渡英を回避。18歳になると、『素晴らしき遺産』
(1952年)
で銀幕デビューを果たし、父親も同意の上でロジェ・ヴァディムと結婚した。
(右の写真)雑誌 「Elle」の表紙
・結婚後も女優を続け、フランスで撮影されたハリウッド映画『想い出』
(1953年/主演:
カーク・ダグラス
)
、
ジェラール・フィリップ
、
ミシェル・モルガン
主演の『夜の騎士道』
(1955年/監督:
ルネ・クレール
)
等に出演し、順調にキャリアを積んでいった。
(左の写真)ロジェ・ヴァディムとの結婚式時
・ロジェ・ヴァディムの監督デビュー作『素直な悪女』
(1956年)
で、男たちを翻弄する小悪魔を演じ、フランスのセックス・シンボルとなった。イニシャルから‟
BB
”の愛称がついたが、アメリカでは‟
Sex Kitten
”とも呼ばれ、人気スターに。非アメリカ映画の俳優で初めてドル箱
(マネー・メイキング)
スター・ベストテン入りもした
(1958年に第7位)
。
(右の写真)『素直な悪女』 ジャン=ルイ・トランティニャンと
*
BB(ベベ) … フランス語のBebe(赤ん坊)と同じ発音。
*
Sex Kitten … 「セクシーな子猫ちゃん」の意。性的に挑発的な女性の事をさす言葉だが、最初に呼ばれたのがブリジット・バルドー。
・実生活でも小悪魔ぶりを発揮。『素直な悪女』の撮影中、共演のジャン=ルイ・トランティニャンと不倫。
ロジェ・ヴァディムと離婚
(1957年)
し
、
ジャン=ルイ・トランティニャンも妻
(女優のステファーヌ・オードラン)
と離婚。2人は2年近く同棲したが、結婚はしなかった。
(左の写真)『素直な悪女』撮影時。左から、バルドー、ジャン=ルイ・トランティニャン、ロジェ・ヴァディム監督
ロジェ・ヴァディム
Roger Vadim
(1928-2000年)
離婚後もバルドー主演の『月夜の宝石』
(1958年)
、『何がなんでも首ったけ』
(1961年)
等を監督。ブリジット・バルドー
(1人目)
、ジェーン・フォンダ
(3人目)
等と生涯で5回結婚した他、未婚の
カトリーヌ・ドヌーヴ
との間でも子供を儲けた。
(右の写真)ブリジット・バルドー、ロジェ・ヴァディム
『可愛い悪魔』(1958年/監督:クロード・オータン=ララ)
ジャン・ギャバン
と
『私の体に悪魔がいる』
(1959年/監督:
ジュリアン・デュヴィヴィエ
)
・1959年、『バベット戦争へ行く』
(1959年)
で共演したジャック・シャリエと再婚。所謂できちゃった婚で、翌1960年に長男を授かったが、1962年に離婚した。
(左の写真)2番目の夫ジャック・シャリエと
・『真実』
(1960年/監督:
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
)
では、妹と結婚したかつての恋人を殺し、独房で自殺する女性を演じたが、実生活でも相手役のサミー・フレーとの不倫が原因でノイローゼになり、自殺未遂を起こした。作品は大ヒットし、アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートもされた。
(右の写真)『真実』 サミー・フレーと
『私生活』(1962年/監督:
ルイ・マル
)
マルチェロ・マストロヤンニ
と
『
軽蔑』(1963年/監督:
ジャン=リュック・ゴダール
)
ミシェル・ピコリと
『ビバ! マリア』(1965年/監督:ルイ・マル)
ジャンヌ・モロー
(右) と
オムニバス『世にも奇妙な物語』「第2話 影を殺した男」
(1968年/監督:ルイ・マル)
アラン・ドロン
(左)と
・1966年、ドイツ人の大富豪ギュンター・ザックスと3度目の結婚をしたが、1969年に離婚。1992年に4度目の結婚をしたが、それ迄の間に、歌手のセルジュ・ゲンスブール、ハリウッド・スターの
ウォーレン・ベイティ
等々、数多くの男性と浮名を流した。
(左の写真)3番目の夫ギュンター・ザックスと
・ハリウッド映画の『シャラコ』
(1968年)
等にも出演。『華麗なる対決』
(1971年)
ではイタリアのセックス・シンボル、
クラウディア・カルディナーレ
と共演。‟BB”と‟CC”の共演として話題になった。
『シャラコ』(1968年)
ショーン・コネリー
と
『
華麗なる対決』(1971年)
クラウディア・カルディナーレ(右)と
・1973年、38歳の時に引退。
以後、動物愛護の運動家として精力的に活動。自伝「イニシャルはBB」
(1996年)
等、何冊かの本を出版している。
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